不動産の売却益について!計算方法や節税のポイントも解説

不動産売却によって得たお金は、全額手元に残るわけではありません。
売却益の計算や税金の仕組みを知らないまま売ってしまうと、損をする可能性もあります。
今回は、不動産の売却益とは何か、計算方法や節税のポイントを解説します。
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不動産売却によって生じる売却益とは何か

土地や建物などを売却した際に、「売却益」が生じることがあります。
売却益と聞くと、不動産の売却代金すべてをイメージする方も多いでしょう。
しかし、売却益とは単に売却代金のことを指すわけではありません。
ここでは、不動産の売却益とは何か、判断基準も含めて解説します。
売却益とは
売却益とは、不動産を売却したときに手元に残る「実際の利益」のことです。
売却価格そのものが利益になるわけではなく、購入時にかかった費用や売却時の経費を差し引いた金額が売却益として計算されます。
基本的な計算式は以下のとおりです。
売却価格- (取得費+譲渡費用) -特別控除=売却益
取得費とは、不動産を購入したときにかかった費用のこと、譲渡費用とは売却に伴って発生する費用のことを指します。
取得費の算出方法や経費の扱い方によって売却益は変わることがあるため、契約書や領収書などの書類は必ず保管しておきましょう。
売却益の計算が必要な理由
不動産を売却した際に売却益を計算するのは、金額をもとに税金が決まるためです。
譲渡所得税は「売却価格そのもの」にかかるのではなく、前述の計算式で求めた売却益に対して課税されます。
たとえば、5,000万円で不動産を売却した場合でも、取得費や譲渡費用、さらに特別控除を差し引いた結果、売却益がゼロになることがあります。
売却益がゼロになった場合は所得が発生していないことになるので、税金はかかりません。
売却益が生じたら確定申告が必要
不動産を売って売却益が発生した場合、確定申告が必要です。
申告期間は原則として翌年2月16日〜3月15日ですが、祝日や年によって開始・終了日が平日に調整される場合があるため、最新の期日は国税庁の公式ホームページで確認してください。
期限を過ぎると、延滞税や加算税といった余分な負担が発生する可能性があります。
不動産売却後の申告では必要書類も多いため、早めに準備して期限内に手続きを済ませることが重要です。
また、不動産売却時には税負担を軽減できる特例が用意されており、それらを活用する際も確定申告が必要です。
特例のなかには損失が出た際に利用できるものもあるので、事前に国税庁のホームページなどで条件を確認しておきましょう。
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売却益の計算方法について

譲渡所得税は、売却益に一定の税率をかけて算出します。
そのため税額を正しく計算するには、まず売却益を求めなければなりません。
ここからは、売却益の計算方法から譲渡所得税の求め方までを解説します。
売却益の求め方
前章でも触れましたが、ここであらためて「売却益」の計算方法を確認しておきましょう。
計算式は以下のとおりです。
売却益=売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除
取得費には、不動産の購入代金や登録免許税、不動産会社へ支払った仲介手数料などが含まれます。
譲渡費用には、売主が負担する印紙税や建物の解体費用、マンションなどの集合住宅で発生する立退料などが該当します。
特別控除は、一定の特例や控除を活用した場合に差し引ける金額です。
これらを正しく把握しておくことが、譲渡所得税を正しく計算する第一歩となります。
不動産取得費と減価償却費について
自宅を購入したときの費用も「取得費」に含まれますが、購入時の価格をそのまま含めることはできません。
なぜなら建物は土地と異なり、使用や月日の経過によって劣化し、価値が下がっていくためです。
建物の購入費を取得費に含める際は、経過年数に応じた「減価償却費」を差し引く必要があります。
減価償却費の計算式は次のとおりです。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
なお、償却率は建物の構造ごとに定められており、木造住宅は0.031、軽量鉄骨造は0.025、鉄筋コンクリート造は0.015です。
たとえば、2,000万円で木造住宅を購入し、7年間住んだ場合の減価償却費は「2,000万円×0.9×0.031×7年=390万6,000円」となり、価格を売却益の計算に用います。
売却益に税率を掛けて譲渡所得税を算出する
売却益に税率をかけると、譲渡所得税を算出できます。
税率は、不動産の所有期間によって異なり、5年を超えるかどうかが判断基準となります。
●所有期間5年以内(短期譲渡所得):39.63%(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)
●所有期間5年超え(長期譲渡所得):20.315%
税法上の所有期間は譲渡した年の1月1日時点で判断されるため、売却タイミングによって短期・長期の区分が変わることがあり、注意が必要です。
たとえば、売却益が1,000万円の場合、短期譲渡所得であれば396万3,000円、長期譲渡所得であれば203万1,500円となります。
このように、所有期間が長いほど税率が低くなるのが特徴です。
なお、所有期間は「不動産を取得した日から売却した年の1月1日まで」で計算されます。
売却した年の1月1日時点で5年を超えていないと、短期譲渡所得として扱われる点にご注意ください。
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最後に、譲渡所得税の節税に有効な特例や控除について解説します。
3,000万円の特別控除の特例
3,000万円の特別控除の特例とは、自宅を売却した際に売却益から最大3,000万円を差し引ける制度です。
3,000万円の特別控除を利用すれば、譲渡所得税がかからずに済むケースも多くあります。
特例を受けるための主な条件は以下のとおりです。
●ご自身が居住していた不動産であること
●買主が親子や夫婦などの近親者でないこと
●以前住んでいた家の場合は、居住しなくなった日から3年を経過する年の12月31日までに売却すること
●売却した前年または前々年に、本特例や他の譲渡損失関連の特例を利用していないこと
節税効果の大きい制度なので、条件を満たす方は忘れずに活用することが重要です。
被相続人の居住用財産(空き家)を売却した場合の特例
空き家の売却に関する特例は、相続した不動産を売却した場合に、売却益から最大3,000万円まで控除できる制度です。
特例を受けるための主な条件は次のとおりです。
●相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
●相続開始直前において被相続人が相続する不動産に居住していたこと
●昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた住宅であること
●土地と建物の合計が1億円を超えないこと
また、被相続人が老人ホームに入所していた場合でも、要件を満たせば特例の適用が可能です。
ただし、相続後に不動産を賃貸物件や事業用に使用していた場合は適用できないためご注意ください。
居住用財産を買換えた場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例
自宅の買い換えで売却損が発生した場合の特例は、損失をほかの所得と損益通算できる制度です。
さらに、損益通算で控除しきれなかった部分は、翌年以降3年間にわたって繰り越し控除することもできます。
主な適用条件は以下のとおりです。
●譲渡した居住用不動産に返済期間10年以上の住宅ローン残高があること
●売却価格が住宅ローン残高を下回っていること
●譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていること
損益通算や繰越控除といった特例を利用するには、確定申告が必要です。
必要書類を揃えるには時間がかかるため、早めに準備を進めておきましょう。
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まとめ
不動産の売却益とは、売却価格から取得費・譲渡費用・各種控除を差し引いた後に残る「実際の利益」を指します。
売却益には譲渡所得税がかかるため、あらかじめ計算方法を理解し、シミュレーションしておくことが大切です。
また課税対象となる場合でも、特例を利用すれば節税できる可能性があるため、条件などは早めに確認しておきましょう。
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